<10年度予算案>野党共闘、機能せず 年度内成立へ(毎日新聞)

 10年度予算案が早々に年度内に成立する見通しになったのは、自民、公明両党の野党共闘がうまく機能していないのが一因だ。自民党は「政治とカネ」の問題で攻勢をかける戦略だったが、公明党は独自路線で自民党とは距離を置き始めている。民主党は同予算案を3月初旬に衆院通過させる方針で、国会日程のコマを次々に進めている。【近藤大介、木下訓明】

 「ついこの間まで政権を担っていたわけだから、『政権を奪い返す』という気概を持っていただきたい」。民主党の山岡賢次国対委員長は18日の代議士会で自民党に奮起を呼びかける余裕を見せた。

 与野党は同日の衆院予算委員会理事会で、自民党欠席のまま、22日午後に経済と外交をテーマとする今国会2回目の集中審議を行うことを決定。10年度予算案の衆院本会議採決の前提となる地方公聴会と中央公聴会の日程も与党ペースで確定させ、3月初旬に衆院通過させる環境が整った。民主党内には「年度内成立の道筋もほぼついた」(党幹部)との安堵(あんど)感が広がった。

 政府・与党ペースで進む国会情勢に、民主党は2月中にも子ども手当法案や高校無償化法案を審議入りさせる方針だ。予算案と同じく年度内成立を実現する戦術を描く。

 一方、自民党は18日、鹿野道彦予算委員長(民主党)に対する解任決議案の衆院本会議採決後、予算委の審議に応じた。だが、予算委理事会で小沢一郎民主党幹事長らの参考人招致の確約が得られなかったため、19日の地方公聴会に参加する以外は、すべての委員会で審議に応じない強硬姿勢に転じた。

 自民党が硬化した背景には、政府・与党ペースを許してきた執行部を突き上げる声が上がり始めたからだ。園田博之幹事長代理は18日、谷垣禎一総裁の出身派閥・古賀派の会合で「審議拒否も含め戦わないと、内閣のおかしさ、予算案のおかしさを訴えることはできない」と苦言を呈した。

 「政府・与党の対応いかんでは、極めて厳しい国会行動を取らなければならない」。谷垣氏は18日の記者会見で決意を語り、対決姿勢にかじを切った。

 公明党は欠席戦術をとらず、自民党との足並みはそろっていない。公明党の漆原良夫国対委員長が予算委審議を進めるため「公聴会の日程を持ち出す時期ではない」と民主党側に助言するなど、公明党が審議を後押しした側面もあった。

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